待たせるより待っていたい

待ち合わせ場所に着き、あたりを見回します。珍しく、彼女より先に着いたようです。
しばし経ち約束の時刻になりましたが、まだ彼女の姿は見えません。電話を入れてみると…、つながった!
PRI「もしもし? 今どこ?」
パンダ「ごめんなさい、忘れ物しちゃって…。そっち向かって歩いてるから、あと5分くらいで着くと思いまーす」
PRI「うん、慌てなくていいから…、待ってるよ(笑)」
ほっとした気持ちで、ケイタイの天気予報をチェック。うん、今日は間違いなく晴れ。
さて、この場所よりあっちの場所の方が向こうまで見渡せるかなあ?と思って、2〜3mほど移動した瞬間、通りの角を曲がってやってくる、颯爽と長い髪をなびかせた長身女性の姿。間違いなく彼女です。いつになく輝いたオーラが見えます。
ふと思ったことですが、デートをしている最中は相手をずっと至近距離で見ているため、意外に相手の全体像は目に入らないんです。顔の美しさは至近距離の方がよく分かりますが、長い髪やボディースタイルの美しさはちょっと離れて眺めるほうがよく分かりますね。ウォーキングなどの動的魅力も、至近距離の視点では気付かないポイントです。やっぱり、女のコは待たせるより待っていたい存在ですね。
パンダ「ごめんなさい、ずいぶん待った?」
PRI「いや、僕も着いたのは時刻ちょっと前だから、たぶん、10分経ってないよ」
パンダ「渡そうと思った本を家に置いてきちゃったから、途中で引き返したの。でも、ちゃんと持ってこれたからね、ほら!」
PRI「すごいな、荷物たくさんだ。箸より重い物持ったことないコがよくもまあ(笑)」
パンダ「私、そこまでお嬢さまじゃないけどね(笑)。今日は寒いね。コートだね」
PRI「これ、夏にBIGIのバーゲンで買ったんだけど、今日の寒さ、ちょうどいい感じだ」
パンダ「私の今日の服と色同じだよ(笑)」
PRI「そういえばそうだね。嬉しいな(笑)」
たわいもない会話ですけど、見た目の似ることが、お互い、とっても良いことに思えてきます。