大きなモミの木の下で

パンダ「大きなクリスマスツリーがあるね、ほら、あそこ」
PRI「あー、ほんとだね」
パンダ「PRIさん、デジカメある?」
PRI「うん、あそこで撮ろうか」
喫茶を出て、二人でクリスマスツリーに向かいます。ざっと見ても5m以上はある大きなモミの木です。
PRI「誰かにシャッター押してもらおうか?」
パンダ「木の前に立って全体写すと小っちゃくなっちゃうんじゃない? カメラ持って、二人一緒に撮ろう」
PRI「うん」
ツリーの前に彼女とくっついて立ち、片手でカメラを持って、自分録りします。パシャリ!
PRI「どんな感じかな? あー、惜しい。僕の端が切れてる、もう一回…」
何度か撮ってると、ホテルのボーイさんが近付いてきました。シャッター押しましょうか?とのこと。せっかくなので、カメラを渡します。彼女の肩に手を回すと、彼女は重心を僕に預けてきました。ボーイさんの合図に合わせ、軽く会釈。ピカッ!とフラッシュが光ります。何となくベストのタイミングっぽく、一安心。ボーイさんにお礼を言い、カメラを受け取ります。
パンダ「どんな感じ?」
PRI「ほら、しっかり写ってる」
パンダ「木が全体入ってるね。やっぱり小さいねー」
PRI「ううん、最近のデジカメは大丈夫だよ。ほら、こうやってズームして見ると、ちゃんと写ってるでしょ。ここだけ切り出し拡大で写真にすることもできるからね」
カメラの液晶には、安心しきった優しい表情の彼女と、幸せに満ち足りた表情の僕の姿が写っていました。